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軟口(蓋)不落の法則

2023.01.16

■■■『コミュニケーション力を高める!★声みがき術!』■■■            
    
   執筆者:牧野俊浩(セラピー音楽家・ヴォーカルアドヴァイザー)

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 軟口(蓋)不落の法則


難攻不落という言葉がありますね。
1 攻撃するのがむずかしく、たやすく陥落しないこと。2 承知させるのが困難なこと。
という意味合いです。

このメルマガでは、軟口不落(なんこうふらく)という、語呂合わせで、
発声の秘訣をご記憶頂こうと思います。

前回のヨン様スマイルの法則をお読みになった方なら、もうお解かりにになったと思いますが、
笑顔がもたらす効果はコミュニケーションにおいて絶大です。

ただ、それが表面的なものであっては、発声法としては半分の意味しかもちません。
口腔内に是非適用して頂きたいのが、この軟口不落の法則です。軟口蓋を落とさずに歌い、喋る事です。

軟口蓋とは辞書によると、このように解説されています。

「口蓋の一部。硬口蓋(こうこうがい)の後部にあり、柔軟で、嚥下(えんげ)に際して後鼻孔をふさいで食物が鼻腔に入るのを防ぐ。
後端中央に口蓋垂(こうがいすい)、両側に口蓋扁桃(こうがいへんとう)がある」
大辞泉(小学館刊)

この部分を持ち上げる事で、口腔内の響きを確保することができます。
この方法に気がついていない場合は、声にボリュームがでません。そりゃあそうです。
共鳴をする空間を得られないと、どのような楽器でも本当に、か細い音しか生み出せません。

弦楽器の胴体は、みんなそういう役割をもっていいます。弦だけの鳴りなんて、知れたものです。

この場合は口腔内が、声帯で起こった振動を増幅する役目を担うわけです。
閉ざされた場所で、音は増幅され大きな響きをもって伝えられるわけですから。

この軟口蓋を上げる上げ無いに関して、私が実感できるようになったのは最近です。
禁煙運動の喧しき中、まだ未練たっぷりにモクモクやっておりますが、タバコの煙を鼻から出すか、口から出すかで一挙に理解できました。

鼻から出している場合は軟口蓋は確実に下がっています。
口を開いたままでも鼻から煙を出す事ができますね。その時は上記の状況です。

口から出している時は、軟口蓋は上がっています。つまり息は鼻には抜けていないわけですね。 
別にタバコで試せなんていってませんからア。

軟口不落の法則で、まずは口腔内の響きを増やしましょう。
力技で大声を出すよりも、ずっと簡単に声量を拡大することができます。
独り言をブツブツ呟いている場合、あるいは耳元での内緒話の場合、この法則は無縁です。

Q:でも、どうやれば軟口蓋を持ち上げることができるのでしょう。
A:すでにお話したティラミスの法則の応用です。一本の糸の端っこにある鈎先(かぎさき)を、
口蓋垂(いわゆるノドチンコです・失礼)に引っ掛けるイメージをもってください。
古典的なヴォイストレーニングでは、卵を縦にして咽喉の奥に置いた状態ともいいますが、
私は息苦しくなってしまうのでこの表現は使いません。次に進む自由さを確保するために、
伸縮自在である糸で、ちょっともちあげるイメージのほうがいいと思いますよ。

Q:欠伸をした状態って教わったんですけど・・・・。
A:その表現も、いままで良く使われましたね。それで間違っていません。
  でも、今回のレッスン、そんなにつまらなかったですかア・・・。


 この軟口不落の法則は、実は両刃の刃という性質があります。
次回はそのことに触れましょう。

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