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学びのカテゴリー 第一章その7「エイトフォーの法則」

2023.03.31

■■■『コミュニケーション力を高める!★声みがき術!』■■■            
          
  執筆者:牧野俊浩(セラピー音楽家・ヴォーカルアドヴァイザー)
    
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■■■ 学びのカテゴリー 第一章その7「エイトフォーの法則」 ■■■

いよいよ身体づくりの総集編です。
今まで学んだ法則すべてを使って身体の準備ができたら、
さらに呼吸を楽しんで行きましょう。


あなた・・・普段息をしてますよね。
当たり前ですよね。 息をしているから、こうやって話が聞けるんだい!

ごもっともです。


でも、ここでお教えするのは、あなたの声をみがいてゆくための呼吸法ですか
ら、普通の呼吸方法とは少し違います。

名づけて「エイトフォーの法則」!

エイトフォーといっても、夏場に大ヒットしている制汗消臭剤とは関係あり
ませんから・・・・

これは深呼吸をするときの法則名です。

深呼吸という時、私たちは息を吸うことに一生懸命になってしまいます。

経験ありませんか? 


最近のこどもたちは、夏休みのラジオ体操っていうものに、あまり思い出は
無いかもしれませんが、30歳以上の方ならそれなりの記憶があるでしょ。
まだ目が醒めきっていないうちに体操を終えた後の深呼吸。


「おおきく吸ってエ・・・・・・・」  
はい!思いっきり吸ってますよね!

「はい、吐いてエ・・・・・・」 ・・・・・・ン! 
なんとなく吐いているだけじゃないですか?

でも、声みがきでは、吐く息がとても大事なんです。
そりゃそうです、声は吐息にのって送り出されるんですからね。

「エイトフォーの法則」では次のような深呼吸の仕方を学んでゆきます。


まず、学んだ、「武蔵自然体」の形で立ちます。
両足は、肩幅より少し狭いくらいでいいです。

ゆっくりと息を鼻から吸い込んでみてください。
その時、ポイントは鼻の奥で空気を吸うつもりになることです。
鼻先ではなく、鼻奥でね。
奥のほうの壁がヒンヤリするような感じ。

できました?


その感じを覚えておいてください。
鼻の奥を意識してということは、これから何度も言いますからね。


1:それではその感じで頭の中で、ゆっくりと4つ数えながら息をお腹に
溜め込むように吸い込んでください。

何度も言いますが、本当は、息はお腹の中なんかに入りませんよ。
どんなに大きなお腹でもそこには空気は入りません。
肺にしか入りませんが、そのすぐ下にある横隔膜を押し下げる気持ちで息
を吸えば、お腹が膨らんできます。

そう、その調子です。
武蔵自然体のポーズでもお腹の辺りが充実しているはずですから、さらに
その部分がズッシリとしてきますね。

ここまでがカウントとして4つ。

続いて頭の中で4つカウントしながら、お腹の息の上に新しい息を積み重
ねてゆく気持ちで、胸にも空気を溜め込んでいってください。

この時注意するのは、胸があがらないように気をつけること。
もし上がっていると思ったら、それは胸に力がはいっている証拠です。
武蔵自然体のまま、肩のちからを抜いたままこの動作を行ってください。

イメージは砂時計の砂が下に落ちるに従って、下の部分にピラミッドが作
られてゆく感じです。

ここまででカウント8つが終了です。
つまり「エイト」が完了。

はい、ここでは一気に息を吐いてしまってください。
まだ練習ですから、しばらくゆっくりと普通の息をしながら私の話をきい
てくださいね。

今8つのカウントを頭の中で数えましたが、そのスピードは、大体1カウ
ント1秒が目安です。

そのスピード感で、砂のピラミッドがお腹に中に出来上がってゆくイメー
ジをもってください。いいですか。

2:もう一度、やってみてください。

うまくイメージできましたか?

では次に進みます。

3:同じ事を今度は両手をゆっくりと横に広げながら行います。
手のひらはやわらかに開いて、手の甲を上にしながら上昇させてゆきます。

カウント4で両手は肩の線と一直線になります。
カウント5から8までを頭の中で数えながら、その両手を伸ばしたまま頭
上にもっていってください。
カウント8で両手の中指は頭上で軽く触れ合う形になります。

4:はい、そのままの姿勢で、息を止めたまま頭の中で4つ数えましょう!
息を止めている状態です。喉でとめているということではなく、引力と上
昇力のバランスがうまく釣り合っているという感覚です。
喉の奥は開いたままにしておきます。

そして、ここでもイメージが必要です。
たまった空気が体内を隅々までめぐっていくというイメージです。

いきなりそんなこと言われたって・・・と言ってるあなた。
ここでもヒントを差し上げます。


空気で体内を拭き掃除している感触です。
すみからすみまで息を巡らしていってください。
拭き掃除をすると、当然のことですけど、使っていた雑巾だって汚れます
よねえ。

同じように、体を巡る息だって、かなりくすんできます。


特に腹黒い人は、お腹の辺りで息もマックロになるでしょう・・!?
普通の人だって、普段あんまり意識していないところまで掃除してゆくわ
けですからかなり息の汚れが目立ってくるはずです。
(イメージしてください)


5:汚れた息を口をすぼめて音を出しながら少しずつ長い時間をかけて吐
き出してゆきます。

経験したところでは「シューッ」という音が吐き出す爽快感をもたらせて
くれます。

頭の中に先ずはカウント4つ。その間に胸のあたりの息をすべて捨て去り
ます。その間に両手は、上っていったのと逆の弧線を描きながら肩の位置
まで戻してください。

6:さらに吐き続けて5・6・7・8と頭の中でカウントしながらお腹に
たまっていると想定している息もすべて吐ききります。
最後は「もうこれでおしまい!」という気合で一気に吐ききってください。
ここまでが吐くときの「エイト」です。

7:体の中が空っぽになっている状態を味わいます。
カウント4つの間、息は吸いません。
この状態が一番苦しいかもしれません。でもここは我慢のしどころですよ!
喉を詰めているより、開放していながらも息は吸わないという方法のほう
が楽です。

ここまでが「エイトフォーの法則」の1セットです。

1セット終わったら、自然な呼吸を2、3回してリセットして気持ちを整え
てから、また1から繰り返してゆきます。

計算上は8+4+8+4=24に整える呼吸ということですから、
ゆっくりやっても1分で2セットくらいはできますね。
ここまでの動作を、息を整えるための間をとりながら、4セットから6セッ
トくらい繰り返してみてください。


これだけで、かなり、リフレッシュできます。
体内の拭き掃除のイメージも悪くないはずです。
実行する時間帯は朝でも夜でも構いません。

手を横に広げるスペースが無いときは、そこの部分は背中の拡大縮小という
イメージだけで処理しても構いません。

このトレーニングのポイントは吐く息も深呼吸の一部であると認識すること
です。というより、「息を捨てる」という感覚に集中してみてください。
多分最初の頃は1セットの最後の方で、「何もはいっていない身体」を保つ
ときが苦しいでしょう。カウント4つが我慢できなければ、しかたありませ
ん。こっそり息を吸ってもいいでしょう。

とめておくのは、出来る限り・・・・・・でいいですからね。
そのまま倒れられても困りますから。


その代わり、慣れてきて、もっと吸わずに我慢できるとおもったら、
その時間を延ばしてみてください。
身体の中を空っぽにする、まっさらにするというとても大事な時間ですから。

狭い空間でのレッスンでは、手を上に合わす動作は省略しても構いません。
DVDのレッスンではその方法をとっています。


皆様方のご意見を頂きたいと思います。
解りにくい表現などがありましたら、是非ご指摘下さい。

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