「日本では昔から声を殺して情を取る。一節二声。その節回しの中に込められた情こそ人の心をうつものだ」(畑中良輔:声楽家):六輔語録より
2023.06.01
今日のバイブレーション■
「日本では昔から声を殺して情を取る。一節二声。その節回しの
中に込められた情こそ人の心をうつものだ」
(畑中良輔:声楽家):六輔語録より
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●今日のバイブレーションから思い浮かんだ事●
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奇しくも、今回のカラオケタイムへの連載分に符合したバイブレーショ
ンとなった。私なりの解釈はそちらを参照にしていただければ良いとして、
ここでは、少し視点をかえてこの言葉を読み解いてみたい。
その節回しが人の心をうつ・・この言葉は、すべてのものが相似形であ
るという連想をかきたてる。
波動というものに注目をして、共鳴理論で、人と人とのコミュニケーシ
ョンを図ろうとしている某運動体がある。共鳴磁場水という水を販売した
り、それぞれの水の氷結写真から、水質の良し悪しを判断したりと、中々
興味深い動きをしている団体である。
波動や共鳴と書いてあると、イコール(=)音や音楽に結びつけて考え
るのが私であるから、その団体の主宰者が著された書物は結構手元に貯ま
っている。その中で音叉(おんさ)を使って共鳴の真実に目覚める話があ
る。簡単に言うと、ピアノで或るドの音を弾いたときに、そのオクターブ
上のドの鍵盤を抑えていれば、その音が自然になっていること気がつくと
いう事である。倍音と呼ばれるものが発生して、上の方のドと共鳴をして
いるわけである。コーラスをしたことがある人ならば、私のいっている事
は良くご理解できると思う。ハーモニーとは共鳴の論理をバックボーンと
しているからである。
なぜこのような現象がおこるのか。それは周波数がこの場合、2倍にな
っているからお互いを呼び合うのである。他にも整数比の周波数をもつ音
も呼び合うが、一番如実に現れるのは、同じ周波数をもつもの同士である。
つまり、同じ高さの音は確実に共鳴をする。共に鳴りあうのである。
私たちがお互いを分かり合うということは、そのような現象だと思う。
歌を通じてお互いの気持ちがひとつになるというのも、同じことである。
先ずは、お互いの中に同等の、あるいは整数比倍の気持ちが宿っている
必要がある。そして理解できる言葉によって投げかけられた波紋であれば、
お互いの情が共鳴をし始めるのである。
「情」・・心と清いという意味の青からなる言葉。人間の生まれながらの
美しい心(角川辞典「新字源」より)。(主宰者の著書にて発見。インター
ネット検索でも、同様に表記されていたので、参考として記載)