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私が尊敬されるのは、演奏している時だけだ (ルイ・アームストロング:ジャズトランペット奏者)

2023.06.03

■今日のバイブレーション■

 
    私が尊敬されるのは、演奏している時だけだ
           (ルイ・アームストロング:ジャズトランペット奏者)


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●今日のバイブレーションから思い浮かんだ事●
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 コンサートを終了して、もう2週間も経とうとしている。この2週間、放心
状態であったような気もする。ご参加いただいた方々への、お礼状を認める余
裕がないまま、もう10日以上もたった。しかし、その間に、何度となく深い
酔い方をする事もあったわけだから時間がなかったと言い訳はできない。

 そういった会は最初は楽しい。しかし、徐々に、座が打ちとけたり、乱れた
りし始めると、いつもよりはテンションの高い分、気持ちは、思わぬ場所まで
飛び立ってしまい、お互いが糸の切れた凧状態を何度も経験することになって
しまう。
 飲み屋にメガネを忘れて、翌日取りにいく事にかこつけて、また痛飲。
 まったくだらしがないこと、甚だしい。
歌っていないと、まったく、ただの酔っ払いのおっさんだ・・。


 メンバーに渡すためのVTRをダビングしながら、上手くいったと思われる箇所
では,ことさらに再生音を誇張し、「うーむ」と感じる場所では、思わず絞り
込んで、自分で改めて歌ってみたりしている。
 そうしたところで、ダビングされる音像には、なんの影響もでないこともわか
っているが、そうせざるを得ない自分に辟易しながら、やっとのことで10本を
ダビングし終えた。

 今回、初披露のステップにしても同様である。
 寝静まった深夜、ドタバタと、はた迷惑な話である。諦めが悪い!

 「本当はこう歌いたかったんだ・・」(何故、そうできなかったの?)
「あ、ハーモニーバランスがくずれてる」(周りの音、ちゃんと聴けてた?)
「あ、MC噛んでる・・」(次のフォローの言葉くらい、用意しとけよ!)
「 」内も(  )内も自分自身の心である。

 今回のバイブレーションは天下のルイ・アームストロングの言葉である。
反省をしない音楽家などいない。演奏のあと、ひとり塞ぎこんでしまった自分
を自嘲するかのように、彼の唇からこの言葉がこぼれたのだろうか。

 尊敬などという、だいそれた言葉で自分の姿を客観視することは一生できな
いだろうが、「よくやったね」と労わる自分のすぐそばで、薄笑いをしている
ミューズの視線が気になり始めるのは、だいたい、これくらいの時間を経る頃
からである。


 ステージ上でのコンサートハイのあとに、必ず陥る孤独地獄。

   恋の痛みを癒すには、懲りずに新しい恋をするしかない。

 素敵なミューズ様!今度はいつ、貴方の微笑みにお目にかかれますか?

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