梅は咲いたか 桜はまだかいな
2024.02.03
■今日のバイブレーション■
梅は咲いたか 桜はまだかいな
(俗曲・端唄)
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●今日のバイブレーションから思い浮かんだ事●
今回のバイブレーションは、本年の初仕事としてマネージメントをさせて
頂いた邦楽コンサートから、実に心地よく心にひびいたフレーズを拝借した。
お付き合いのある高齢者施設の新春コンサートは横笛と三味線と唄。
お正月らしく、いかにもという感じでお楽しみ頂いたが、実に大成功。
40名ばかりの入居者の方々が1時間ほどの間、ほとんど身じろぎもせずに、
和の音に浸り、二人の若い女性音楽家に惜しみない拍手を送っていた。
若い二人は、私よりずっと年下である。多分私の息子(30歳)に近い年
齢であろうが、楽屋でも凛とした気品を漂わせていて清々しかった。
今、日本人が失いつつある行儀作法、言葉遣いの丁寧さを目の当たりにし、
さらに舞台上で、私どもでは到底計り知れないくらい多くのシキタリに則り
つつも、さわやかな色香を発散させる彼女たちに、僕自身も思い切り拍手を
送った。 いいものだ。
大野利可さんのサイト
http://www013.upp.so-net.ne.jp/tomonari/
成田涼子さんはHPをお持ちではないが、ある場所からの引用。
http://www.yokogawa.co.jp/Measurement/Yamanashi/art/kiyoharu/sonota/000415.html
成田涼子さんは、東京芸大の邦楽科長唄専攻卒とのこと。
僕にとっては、今までにない人脈がまた広がるかもしれない。
悲しいことに日本の伝統音楽に関してはほとんど知識がない自分が、時々
無性に恨めしくなることがある。私を含め昭和22年から24年に生まれた、所
謂、団塊の世代は、ある意味で音楽の交差点のような役割をもっていて、自
分たちの親の世代が楽しんできた流行歌やジャズ、浪花節あたりを耳にする
と同時に、アメリカンポップスの受け皿としておおいに貢献をし、現在のJ
−POPブームの魁を果たしてきた事は自認してよいであろう。
しかし、こと日本の伝統芸能に関しては、家庭的に特殊な状況ではない限
り、それほどの体験がないのではないだろうか。
下記のサイトで繰り広げられる絢爛たる日本音楽の歴史は、ある意味で、
僕にとっては、モーツアルトやシューベルトの生きた国の出来事より遥かに
遠く、面妖な軌跡を描いているように思えて難解である。
http://jtrad.columbia.jp/jpn/index.html
そういう意味で、すこしの後ろめたさがあった私を、さらりと雅の世界に
誘ってくれたお二人に感謝。
若い女性の頭脳に宿る日本人のDNA。進化と保守の行く先が楽しみだ。