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音楽はもうひとつの惑星だ

2023.02.20

■今日のバイブレーション■

      音楽はもうひとつの惑星だ
            (アルフォンス・ドーデ:フランスの小説家)  
                        
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●今日のバイブレーションから思い浮かんだ事●
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 前回のメルマガを書き終えた時点で、ますます、科学的に音楽を分析すること
の難しさに気付きはじめた。「そんなことわかりきってるよ。心を動かすのは論
理じゃないよ」という声も聞えてきそうだ。僕自身も、その言葉をよりどころと
して今まで、この世界にしがみついてきたような気がする。
けれど最近は、そのフレーズに出会うと、少し用心深くなっている自分に気がつ
く。

 音楽の本質は、今日のバイブレーションにも示されたように、数多くの比喩で
語られている。それら複数の表現が成立する事自体、音楽が科学的領域で分析さ
れる振動数や、周波数や、波長だけでなりたっていないことを裏付けていると、
考えさせられる。

 もう一つの要素はなんだろう。音を音楽にまで高める力。それは感性という、
魅力的、かつ面妖な領域で醸しだされる美意識というものであろうか。

 今、僕が用心深くなっているのは、美意識と表現される世界に歯止めがかから
なくなった状況に、戸惑い始めているからであろう。
個人の美意識は尊重されなければならない。しかし、音楽が願うのは共通の美意
識の場の創造である。「あ、同じだった」と安らげる要素を提供できる真摯な努
力こそ、音楽の姿であると信じている。

 歯止めのかからない状態を、逆手に取った音楽は、アナーキーでしかない。

 文化関係でアウトリーチという言葉が、ぼちぼち市民権を得はじめている。
芸術文化普及活動と理解すればいい。成長の過程で、さまざまな心の動かし方を
体験することが、先ずは美意識を理解する入り口となる。
 自分の惑星をみつけるためには、何度も夜空をみあげ、たくさんの星の光を体
験する必要があると同じように、音楽でも、たくさんのジャンルに出会う事から
はじめてみてはいかがか。音楽の創造者も、愛好者も、ともにである。

 惑星、すなわち、生命体。その惑星もまた、無限にある他の惑星たちと同様に
それを包み込む、大きな宇宙という生命体の一員であることに気がつくことが、
必要である。音楽=惑星=生命体であるからには。

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