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俺は、ただ声を出しているだけだ。もし、俺の歌がみんなの夢にでてくるとすれば、それは、俺の声がみんなの夢からうまれたものだからさ。

2023.02.22

■今日のバイブレーション■

  俺は、ただ声を出しているだけだ。
   もし、俺の歌がみんなの夢にでてくるとすれば、
  それは、俺の声がみんなの夢からうまれたものだからさ。
         (ボブ・ディラン:アメリカのプロテストソング歌手)
       
              
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●今日のバイブレーションから思い浮かんだ事●
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 ボブ・ディランという名前は、アメリカのフォークソングの歴史の中で金字塔
だと思う。東京オリンピックの行われた昭和39年、歌の力のひとつとして、静か
ではあるが、凛としたプロテスト性を前面にだして、日本に上陸した曲がある。

「風に吹かれて」 ボブディランの作詞・作曲であった。

人はどれだけ長い道のりを進めば
一人前と言われるのだろうか

 白い鳩はどれだけ多くの海を飛んだら
 砂浜で憩えるのか
 
 ・・・・答えは風にのって吹きすぎるだけ
 

 この時代、すでにビートルズは活躍していたし、アニマルズも「朝日にあたる
家」で、やり場のない、青春時代特有の葛藤を熱っぽく歌い上げていた。
 ボブ・ディランは、その流れの中で、あくまでも、生ギターで歌うアコーステ
ィックなスタイルの姿勢をくずさずに、民衆の側にたってベトナム戦争への反戦
を歌いかけていた。

 音楽を通じて語りかける姿勢は、まだ高校生であった私の心を強く打った。
今日のバイブレーションは、まさに、彼の歌に寄せる思いをそのまま語っている。

 僕はプロテストソングだけが歌だとは思わない。ミューズの神は、おおらかな
心をもっているから、人の心に起こり得るすべての情感が音楽として、歌として
昇華できるように力を与えてくれるはずだ。喜怒哀楽、全てがその対象であろう。
 おおもとにある、その気持ちが清冽であればあるほど、音楽はメッセージを深
める。ボブ・ディランは、この方法で、ミューズと一体化した自らを示した。

 僕たちは、この曲を通じてボブ・ディラン自身を体験した。


 後日、「WE ARE THE WORLD」のビデオで見かけたディランは、なぜか少し、
疲れて、寂しそうにみえた。彼の果たす役割は、まだまだ残されているのだが。

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