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音風景あれこれ ㉔

2023.04.08

◆グレン・グールド◆

あれっと思われた方は、よほど真剣にこのメルマガと向き合って頂いている
のですね。有難うございます。そうです!本来は、ここは「おすすめ」のコー
ナーですね。

 メルマガを書くのも周二日の充実した慣習となりました。
あれも書きたい、これも書きたいと思う材料が、いっぱい!
 読む耳の栄養として今後もご愛読ください。

 まずは、グレン・グルドの演奏から。

 以前のメルマガで(21号)でボイジャー1,2号に、グレングールドが演
奏した、バッハのインベンションやシンフォニアの録音が搭載されていたこと
をお話しました。
 恥ずかしながら、ぼくの音楽志向はかなりの偏りがあることも皆様お気づき
ですね。つまり、今頃になって、僕はやっとその録音を聴いてみたくなったの
です。書いた以上は・・・という若干の責任感でもありました。

 でもって、今一緒に仕事をしている音楽大学のピアノ科出身のお嬢さんにお
願いをしてみましたところ、快くCDをお貸しくださいました。
それも最近購入したばかりの新品!ですっ! 
 汚してはいけないという思いと、宇宙にまで轟く名声のあるピアニストの演
奏にこれから出会うという緊張感で、ちょっと手は震えましたが、無事、音楽
は流れ出しました。僕がこの作品にであったのは、盲目のチェンバロ奏者、ヴ
ァルハの何とも高潔な音によって紡がれたレコードでした。以来、チェンバロ
という楽器のフアンになっていったのですが、このグールドの演奏はずっと人
間的なバッハを感じさせました。

 音楽に触れることは三つの位相があります。一つは自らが作詞・作曲に携わ
る事。二つ目は演奏者として、自分の解釈をそこに付け加える事。そして最後
は聴衆として、その波間を漂う事です。

 グールドの演奏には彼自身の歌う声のようなものまで録音されています。こ
ういった演奏にふれることは初めてなので、一瞬、耳の錯覚かとも思いました
が、ライナーノーツにはそのことまでしっかり記載されていますから、間違い
がないようです。
 斬新な解釈のバッハはクラシック界に衝撃を与えたとも記載されています。
それは上述の一と二と三の全ての位相でバッハを捉えようとしている、彼の魂
の声なのでしょう。
 深い解釈はさておき、僕は歌いながらバッハを弾く彼がとても身近に感じら
れた瞬間でした。お嬢さん、いい体験をさせてくれて有難うございました。

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