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学びのカテゴリー 第三章その7「遠距離連会いの法則

2023.05.11

■■■『コミュニケーション力を高める!★声みがき術!』■■■            
          
  執筆者:牧野俊浩(セラピー音楽家・ヴォーカルアドヴァイザー)
    
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■■■■■ 学びのカテゴリー 第三章その7「遠距離連会いの法則」■■■

さて、「声みがき」のトレーニングもいよいよ最後のレッスンとなりました。
もう少しで、あなたの声は見違える(あ、聴きちがえるほどかな)ほど輝い
てきますよ。


このトレーニングの中で、貴方は声を出す上で、理想的な姿勢を体験すると
ともに、その響きも味わってきました。

その土台の上で、あなたの声を自在にあやつる練習が一番大切。


人間、毎日生きていれば、だれでも強い声が必要になるときもあります。
また逆に、柔らかな響きのみで語りかけたい時間もあります。


それをコントロールするのはあなたのもつイメージとそれに敏感に応えてく
れる筋肉です。


声をだすということは、とどのつまり、肺に納めた空気を送り返して声帯を
震わせることで特定の振動を生み出すことですね。

強い声をだすには・・・
「腹筋鍛えてドッカンと一発!」


・・・・・・・・・・これ、一発で声帯がふっとんじゃいます!絶対やって
はいけません。

あなたはもう「武蔵自然体の法則」を会得なさっていますよね。
「はっ!」とされた方は、もう一回、その項を読み返してみてください。

そのフォームが取れる方なら、身体のどのあたりにエネルギーが満ちている
かを実感できますね。そうです!背中から腰のあたりが充実していますよね。
ここが発声のためのエネルギー貯蔵庫ですよ。

無闇に腹筋を鍛える練習を繰り返して、縦割れ、横割れができたとよろこん
でいても、声を出すためにはほとんど無意味だと思います。
それよりも背筋力が大事なのです。


声をだすのは横隔膜という筋肉がバネの役割をはたしています。
ここもあなたのイメージ力がポイントです。

「武蔵自然体の法則」では、重心はあなたの両足の土踏まずの外側に均等に
分けられています。
その部分とあなたの尾てい骨は頑丈な骨でつながっているわけです。


ですから立っていることができるわけですね。


ここまでは、人体の骨格図をみれば納得できます。
ここからは、あなたのイメージです。

尾てい骨の上にお皿が横に二枚重なっている図を想像してみてください。
左右の足先から伸びてきた骨が、それぞれ一枚ずつのお皿につながっている
と想定します。

つまり大きめのスプーンの首の部分が曲がっているものが2本。
お腹の部分でその匙(さじ)の部分が重なっていて、持つところは、左右の
土踏まずの外側にそれぞれつながっているという図です。


力強い声を出すときは、その二本のスプーンが回転して、匙(さじ)の部分
が擦りあわされると想像すればいいのです。


右足のスプーンは時計回りに回転。左足のスプーンは時計とは逆に回転して
匙の部分がゆっくりと外に押し出される感じ。

コツは、その匙がこすり合わさりながらゆっくりと弾力をもって回転してい
ることを意識するのです。
当然のことですが、背筋もその動きに同調して気持ちよく緊張してゆきます。

わかりにくければ、もう一度この文章を読み直して自分の身体で確認してみ
てください。身体全体が内側から外に向かって押し出される感覚です。

これを会得すれば、相当の声量でしゃべることができます。
身体全体がドシンと落ち着いた状態で胸も大きく広がっているのですから、
インパクトも十分です。

メッセージを伝えるのは、言葉の部分では、たった7%。
声の質・大きさで38%
しゃべっている態度で55%でしたね。

大きな声で伝えたいというのは、それなりに重要な内容なのでしょうから、
全身でそれを表現しておきましょう。

それが、このポジションなのです。


遠い距離にある、足もとの土踏まずの部分と腰、そしてそれを音声化する声
帯全部が連動するところから「遠距離連会いの法則」と名づけました。

口先だけの言葉では人の心を動かすことは出来ません。
全身運動として声をつかってみてください。


逆に、ささやき声で引っ張ろうとするときは、その関連性をひとつひとつ解
除してゆけばいいわけです。
けれど、絶対に見失っていけないのは、しっかりと自分がホームポジション
の音の高さにいるという確信です。その音程でなら、ささやき声も説得力も
緊張力ももちます。

解除の場所と程度は、時と場合によりますから、これはあなた自身が経験を
つんでいってください。


どんな時でも、声を出すことは全身運動であることをよく覚えておいてくだ
さい。コミュニケーションをとろうとするときは尚更です。

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