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ゆらら

2024.03.01

■今日のバイブレーション■

             ゆらら
              (幻冬舎「音のことはの」より)
     
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●今日のバイブレーションから思い浮かんだ事●

 また一つ私の音楽歴に新しい経歴が加わった。

「劇団鳥獣戯画」作品の「カリフォルニア ドリーミン」にて石渡和男を好演
と書いて良いであろう。自画自賛の典型のようなものであるが、昨年の暮れ半
ばから、1月半ばの公演そして2月の公演と、自分でいうのも変であるが本当
に頑張ったなあという思いである。詳細は今回の下段のコラムにも記載するの
で、ここでは、その期間中に、ずっと、私の心で鳴りつづけていた音の話に絞
りこんでおこう。

 ゆらら は「音のことのは」では、鈴や玉が微かに触れ合って醸しだす音と
されている。スロウでナイーブで品のある音である。全速力で回転さそうと試
みるものの、若い時のようには、うまく弾みがつかずすぐに軋み始める脳細胞
とは別のところで、このゆららは確かな音色をたて始めていた。

 それは、僕の人生の総集編の導入部に流れるBGMのように思えた。

 我が国の平均年齢が女性が84歳、男性でも78歳といわれる現代。1月に
58歳になったとはいえ、まだまだ20数年は生存し続ける可能性があるわけ
だから、総集編の幕開けはまだ早い!との声もあろう・・が・・、私の生き方
としては、ぼちぼち準備に取り掛からなければ、間に合わない部分もある。

 例えば今回のミュージカル出演も、その1ピースである。最近開始した「百
歌斉放」の試みも勿論、胸中に浮き沈みするあと2,3の夢も私の人生の重要
な構成要素となる。

 どういうものか、自分なりの人生の完成予想図だけは、しっかりとイメージ
できている。上に述べた要素は、それぞれがジグソーパズルの1ピースとして
きちんと収まる必要がある。

 実のところをいって、そのいくつもの要素で、完璧なものは一つもない。
けれど、いつかそれぞれの要素が絡まりあいながら一気に雪崩現象が起こると
信じて、今まで生きてきた。
 そうあって欲しいという祈りも勿論込められてはいるが。

 「ゆらら」は雪崩を導き出す最初の音である。ひそやかな音でいい。
それらが共鳴を呼びながら、ある日、雪崩を引きおこす。

 ゆらめきながら何かが動き始めているのを感じている。

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